運命の香り、発見。

iku12222006-05-11

父と母の運命の香りを偶然にも発見。
それは、イヴ・サンローランの「オピウム」。


きっかけはお見合いだったものの、しばらく交際してから結婚した2人。
当時は茨城と東京の中距離恋愛だったため、よく文通をしていたらしく、父が言うには、母からの手紙は香水の良い香りが漂っていたそうです。
そんな事をしてた時期もあったんだねぇ・・・。
数年前に「じゃあ、何ていう香水?」と聞くと、「イヴ・サンローラン!」と即答。
「で、イヴ・サンローランの何ていう香水?」と聞くと、「・・・だからイヴ・サンローラン!!」
・・・どうやらブランドしか覚えてなかったようです。
当時家政婦をしていたお屋敷の奥様から頂いた、海外旅行のお土産だったそうな。
昭和50年代に発売されたもので、四角いボトル。その2点のヒントしかなく、捜索は難航。
YSLの香水写真を色々見せても「どれも違う」と言っていたので。
どうせ廃盤になったんだろうと諦めてました。


が、最近オリエンタル系の香りにハマり、オピウムのミニボトルを入手。
「まさかこれじゃないよね〜」と香水を染み込ませたティッシュを差し出すと、「あ、これかも!」
何ですと!?写真見せたじゃないのさ!!違うと言ってたじゃないのさ!!
「お父さんのほうが良く覚えてるのよ〜」と、今度は父がクンクン。
「おっ、これこれ!!間違いない!!」
こうしてオピウムは、時を越えて我が家に舞い戻ってきたのでありました。


オピウム、発売から30年近く経つんですね。
もしかしたらボトルやパッケージだけモデルチェンジされているのかも。
今のボトルはパルファムが印籠っぽく、トワレは平べったい円柱形。
香りは昔のままだそうです。少なくとも父親の脳裏に焼き付いている香りと同じだそうです。
このブランド、次々発売される色違いベビードールの印象が強いですが、クラシカルな名香をしっかりと守り続けてるんですね。
1964年にイヴ・サンローランが最初に手がけたフレグランス「Y(イグレック)」も、今でも販売されています。
最初は思い出の香水はイグレックだと思ったんだけどな〜。
まさかオピウムだったとは。『阿片』を意味するネーミング&重厚でセクシーな香りと、現在の母とは結びつかなくて(笑)


この香りをきっかけに、私は私で色々な発見が。
オピウムの調香師はジャン・ルイ・シュザックという方なんですが、他にもディオールファーレンハイトを手掛けていた事も判明。
ファーレンハイトはボトルの美しさに魅せられ、香りにもノックアウトされた香水。私以上に父親が気に入って、たまに使ってます。
好きな香りって、結構作り手が同じだったりするんですね。
ちなみに男性版のオピウム・プールオムはジャック・キャバリエ作。同じくキャバリエ氏が手掛けたオードゥ・ドルチェビータやブルガリ・プールオム、とってもツボな香りだったり・・・。
香水、深いです。