虚しさでいっぱい。

今回、最も熱心になってみたドラマ「白夜行」が終わった。
予想はしていたけど(というか、初回から結末を見せていた)、それ以上に救われないラストに、虚しさでいっぱい・・・。
でもこの感覚、嫌いじゃない。
何だか一度経験したことがあるような虚脱感。
・・・あ、Zガンダムだ(笑)


このドラマの原作は読んだ事がないんですが、どこかZガンダムを彷彿とさせるんです。
初恋の人をを守るために罪を重ね、感覚が麻痺していく亮司と、戦争に巻き込まれて敵を殺し、段々と狂っていくカミーユが頭の中でだぶる。
雪穂が庭に植えていたサボテンと、レコアが育てていたサボテン。
最後に生ける屍となってしまった、というのもカミーユの精神崩壊と重なってしまって。
ラストの報われなさも似てる。詳しくは書けないけど、切ない。痛い。
ZガンダムをTV版全話を見終わった後、本当に凹みましたわ。


思いっきり脱線しましたが、亮司と雪穂が貫き通した道の原罪は大人たちなんですよね。
運命に翻弄されて、それでも逆らって生きた彼ら。それぞれの最後はどちらも哀しかった。
でも、自分なりに陰で支えた亮司は幸せそうだったなぁ。
一方残された雪穂は、与えられた太陽の下に出たけれど、長い生き地獄が待っている。
それでも子供の頃のように、幼い少年と眩しい光の中で手を繋ぐラストが印象的でした。
それと、役者が良かった。
主役の二人も良かったけど、武田鉄矢が凄い!怖い!!ねちっこい!!!
あの「逃がさへんで〜」に代表される、うさんくさい関西弁がこれまた不気味。
(最初は笹垣の台詞を博多弁に変換して笑ってました、すんません。)
しかし終盤では結構泣かせてくれましたよ。金八とはまた違った雰囲気で。


愛を貫くのは、時として罪な事なのかもしれない。
その罰は、時を越え、形を変え、必ず自らに下される。
それでもいいなら、進めばいい。命の果てまで。