溺れる人

火サスの時間帯に放送されていた特別ドラマ。
原作は第3回ウーマンズ・ビート大賞受賞作品「溺れる人」。
藤崎麻里さんの実体験を基にした作品です。


アルコール依存症の主婦と家族の戦いの軌跡。
何の不自由もない幸せなはずの彼女がどうして酒に溺れていったのか、そしてそれを克服するためにどのように戦ったのかが生々しく描かれています。
「アル中」と気軽には呼べない、アルコール依存症の怖さ・・・。ひとたび酒を飲みだすと止まらなくなり、家にあるだけの酒を飲み干し、どんな手段を使ってでも酒を欲し、最終的には人間関係をも破壊してしまう恐ろしい病気だったのです。
治療も大変な苦痛を伴います。断酒による禁断症状で幻覚や幻聴に悩まされ、それを乗り越えてもまた1滴でも酒を飲むとより深い依存に繋がってしまうのです。


そのアルコール依存症の主婦を、篠原涼子が鬼気迫る演技で好演してました。今まではコメディエンヌのイメージが強かっただけに、すごく驚きました。病的なまでの酒の呑みっぷりが凄まじい!
旦那役は西島秀俊。健気で泣けます。優しくてでも少し寂しそうな表情が良かったですね。実は相方に似てるんですよ。もうちょっと背を低くして童顔にした感じなんですけどね〜。雰囲気もなんとなく似てます。母も推薦しております(笑)


依存症ってのは現実の苦しさから逃れるための行動なんですよね。この主人公の場合はたまたまお酒だったのでしょう。幼いころの失敗を引きずったまま、完璧主義者として生きてきたからこそ、酒に溺れる今の自分が許せなくなったのだと思いました。
室井滋演じる主治医の言葉で「あなたは100か0しかないのよね。でも完璧なんて目指さなくて良いのよ・・・」と言う台詞にハッとしました。
人生には100点も0点も無いんですよね。あるがままに生きるのが難しい現代で、自分を見失ってしまった人が陥りやすい罠が依存症なのでしょう。
私も弱い人間で、現実から目を背けたくて昼間から酒を飲んでた時期がありました。でも一人で飲んでてもぜんぜん楽しくないんですよ。でも止める人がいないから際限なく飲んでしまう。そして二日酔いの気持ち悪さも半端じゃないし。
私は幸い適度にお酒を飲めるようになりました。でもここ2〜3年です。昔は本当にたくさんの人に迷惑かけたと反省してます・・・。本当はお酒弱いので、一緒に飲むときはお手柔らかに〜(汗)


依存症はアルコールだけではありません。たばこや過食症や買い物依存、恋愛依存やセックス依存、ゲームやインターネットも日常生活に支障をきたすようであれば立派な依存症なんです。
私は何依存だろう?軽くサプリメントに精神的に依存してるような気がする。食事もきちんと摂らなきゃなぁ。